眼科ブログ
レーシックに代わる新しい近視治療方法として、ICL(アイシーエル・眼内コンタクトレンズ)が広まってきています。
当院の今年1月から6月までの半年を振り返っても、半年で84件に到達するなど、飛躍的に増加しています。
先日も、モデルの桐谷美鈴さんがICL手術を受けられた感想を述べられているニュースを見ましたが、芸能人の方が発信することで、近視治療の選択肢としてICLが認知されてきているのだと思います。
今日はICLの特徴、メリット・デメリットについて少しまとめておきます。
ICLとレーシックの違いは、説明会などでよくある質問の一つです。
レーシックとの大きな違いは、角膜をレーザーで削ることで視力矯正を行うレーシックに対し、ICLは目の中に小さなレンズを移植することで近視や乱視を矯正し、裸眼視力を回復させる視力矯正手術のため、角膜を削る必要はないということです。
一度削った角膜は、元に戻すことはできないので、この点がICLとレーシックの大きな違いです。
また、ICLは眼内コンタクトレンズと呼ばれるように、一枚のレンズを目の中に移植する手術方法なので、近視度数が強くても弱くても、手術の難易度に差が生じることがない点も、大きな特徴と言えるでしょう。
その他、眼内コンタクトレンズは取り出すことも可能なため、将来白内障など他の眼疾患になった場合でも、治療の選択肢を狭めないで済みます。
将来の白内障手術については、以下のブログもご参照ください。
ICL(アイシーエル)のよくある質問「将来の白内障手術」について
ICL手術のメリットは、手術方法の特徴とも関連しますが「見え方の質が高い」「術後のリスクが少ない」といった点があげられます。
低侵襲で行うことができ、術後の違和感を覚えることも非常に少なく、身体に優しい近視治療と言えます。
眼内に挿入するICLのレンズは、「コラマー(Collamer)」という生体適合性の高い素材で、ナチュラルに馴染んでいくため、特別なメンテナンスをする必要もなく、長期にわたってレンズとしての機能を果たしてくれます。
ICLが「永久コンタクトレンズ」と呼ばれる長期安定性があるのは、そのためです。
レンズの矯正範囲が幅広いのもメリットの一つで、レーシック適用外の方、乱視矯正を求める方でも受けることが可能です。
もちろん、目の状況は千差万別ですので、ICL適応可能かどうかは患者様のご希望をうかがいながら、綿密な検査などを含め総合的に判断してまいります。
この他、ICLに使用するレンズは紫外線カットにも優れているので、UVケア(紫外線対策)にも有効です。
ICLのデメリットは、自費診療のため経済的負担が大きくなることです。
最近の傾向としては、長年メガネやコンタクトレンズを使用する場合とコストをトータルで比較して、ICLを選択されている方が多いように思います。
仕事をバリバリやりたいという方は、自己投資としてICLを視野に入れられているのかもしれません。
また、急な災害の時などにメガネやコンタクトを探せるとは限らないので、備えとしてICLを検討したいという方も珍しくありません。
その他、小さなお子様がいらっしゃるご夫婦が、説明会に来られるケースも増えています。
ICLのレンズは、国内に在庫がない場合、海外から取り寄せるため時間がかかる場合があります。
これから年末に向け、医療費控除との関係でICL手術を検討される方は、例年の傾向から見ても増えてくると予想されます。
医療費控除の面でも、当院はホームページやブログで情報発信しておりますので、ご参照ください。
ICL(アイシーエル)のよくある質問「ICL治療の保険適用・医療費控除」について
ICL治療の保険適用(医療費控除・医療保険給付金など)について
目の状況は人それぞれ違いますし、ICL手術がすべての人に適応可能かといえば、必ずしもそうではありません。
しかし、20代前半から30代半ばの強度近視でお悩みの方にとって、ICLが有益な選択肢の一つになっていることは、日々の診療で年々実感するところです。
当院では、ICL手術無料説明会、ICL簡易無料検査を定期的に開催しています。
わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。
お問い合わせ
0798-39-8883
兵庫県西宮市常磐町1-27
ヤマイチPLAZA さくら夙川2階
阪神西宮駅徒歩7分
阪急夙川駅徒歩12分
JRさくら夙川駅徒歩10分