眼科ブログ
8月に入り、連日猛暑が続きますが、お変わりございませんでしょうか。
大学が夏休みに入っているせいか、ICL(アイシーエル)に関するご相談が、大学生の方から多く寄せられるようになりました。
今日は、強度近視矯正をICLで行うメリットについて、少しまとめておこうと思います。
私が子どもの頃は、近視が進んで視力が悪くなると、メガネもしくはコンタクトレンズに頼らなければならない時代でした。
メガネのレンズも近視の度数が強いと分厚くなりがちで、牛乳瓶の底みたいなメガネ、いわゆる瓶底メガネと呼ばれるものを使用していました。
現在では、プライベートの時に瓶底メガネをファッションとして活用されておられる女優さんを拝見したりもしますが、以前に比べると近視・強度近視の治療法は、随分選択肢が広がっています。
その1つが、ICL(アイシーエル)による視力矯正です。
メガネやコンタクトレンズを付けずに裸眼で過ごしたい方、レンズの屈折度を表すディオプター(D)の数値がマイナス3D以上の強度近視の方にとって、ICLは有力な選択肢の1つになっています。
次に、ICLで強度近視矯正を行うメリットを見ていきましょう。
強度近視矯正というとレーシックを連想する方もいらっしゃると思いますが、実はICLの方が歴史は古く、世界各国で得た高いエビデンスのもとに1997年から世界で行われている治療法です。
術前のレーザー虹彩切開や角膜を削ることもなく、患者様の身体の負担が少ない手術法であることが特徴です。
また、強度近視の方だけでなく、アレルギーなどの理由でメガネやコンタクトレンズ以外の選択肢を求めておられる方に、向いている方法と言えます。
眼内に挿入するICLのレンズは、「コラマー(Collamer)」という生体適合性の高い素材を使用しています。
ナチュラルに馴染んでいくため、特別なメンテナンスをする必要もなく、長期にわたってレンズとしての機能を果たしてくれます。
「永久コンタクトレンズ」と呼ばれているのはそのためで、メガネやコンタクトレンズをつけるといった日常の面倒な手入れや取り外しの必要がないことも、ICLの大きな特徴です。
「急な災害の時などにメガネやコンタクトを探せるとは限らないので、備えとしてICLを希望したい」「子供の夜泣きやトイレなどの際に、コンタクトをその都度付けるよりは、将来的なコストと比較してICLを検討してみたい」「就職活動を控えて、思い切ってメガネに依存するよりICLを考えてみた」といったお声を、説明会や診察時にいただくことは珍しくありません。
ICLに使用するレンズの矯正範囲は幅広いのが特徴で、レーシック適用外の方、乱視矯正を求める方でも受けることが可能です。
また、UVケア(紫外線対策)に有効なことも特徴と言えるでしょう。
もちろん、目の状態は千差万別ですので、ICL手術が適合かどうかは、患者様のご希望をうかがいながら綿密な検査などを含め、総合的に判断してまいります。
当院は白内障手術、網膜硝子体手術とともにICL手術にも豊富な実績があり、特に今年は1月から6月の半年間で84件と、飛躍的にICLの手術実績を伸ばしています。
ICL手術説明会も定期的に開催しておりますので、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。ご参考になれば幸いです。
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