目の奥に位置する網膜や硝子体に生じている疾患の治療目的で行う網膜・硝子体手術は、眼科分野の中で最も難しい手術の一つです。
眼内の出血や濁りなどを硝子体と一緒に除去する手術で、疾患の内容や目の状態によって異なりますが、手術時間は30分~2時間程度です。
和田眼科では、日帰りでの網膜・硝子体手術を行っております。
症状の状況によって入院の必要性などがある場合は基幹病院と速やかに連携を取り、患者様にとって最適な手術が受けられる体制を確立していますので、ご安心ください。
和田眼科では、さまざまな網膜・硝子体疾患の治療に対応するため、最新鋭の硝子体手術機器である「アルコン社 コンステレーション® ビジョンシステム」を採用しています。
25G&27G(ゲージ)という極小切開で硝子体手術を行うことができるため、術後の炎症などを大幅に軽減し、日帰りでの手術が可能です。
手術は局所麻酔で行います。
ほとんど痛みを感じることはありませんし、術中に麻酔を追加することも可能ですのでご安心ください。
小切開の創口を3か所開け、黄斑上膜や混濁した硝子体の除去などを行っていきます。
3ポートビトレクトミーといわれます。
「なぜ3か所も穴を開ける必要が?」と思われるかもしれません。
これに関しては、手術を安全に行うための次のような理由があります。
硝子体手術後は、白内障を生じやすくなることもあります。
また、わずかでも白内障など水晶体の濁りがあると、正確な網膜硝子体手術を行うことが出来ません。
医療技術や手術機器の進歩により、低侵襲で安全・安心な手術が可能になっていますが、合併症などのリスクが完全に無くなったわけではなく、患者様の身体や生活上の負担を考えても眼内の手術回数は少ないに越したことはありません。
チン小帯脆弱などの難症例白内障症例で通常の眼内レンズ挿入が困難な時は、眼内レンズの固定には硝子体手術を併用した強膜内固定による眼内レンズ固定が一般的となってきています。
和田眼科では難症例を含む様々な白内障手術にも力を入れており、硝子体手術を行う際の白内障の同時手術も数多く手掛けています。
硝子体手術と白内障手術を同時に行うことで見え方のクオリティも上がるケースがあります。
目の疾患状態にもよりますが、「思ったより時間が短くて済んだ」「楽になった」というお声をたくさん頂戴しています。
術後の視力は手術前の病気の状態によって大きな差があるのが、網膜・硝子体疾患の特徴です。
手術が必要な場合、視力回復・維持のためにタイミングを逃すことなく、そのまま過度に放置せずに、適切な早い段階で手術を受けていただければと思います。
網膜硝子体手術の適応疾患は多岐にわたるため、手術までの流れや注意事項については目の状況や疾患の進み具合によって異なります。
特に網膜剥離は放置していると失明の危険が伴う緊急性の高い疾患の代表です。
和田眼科では精密な検査と的確な診断で、一番適した対応に努めてまいります。
検査および診察で手術が決定した後の主な流れは次の通りです。
白内障手術などを受けたことのある患者様はすでにご存じのことと思いますが、大きな部分では白内障手術の流れと変わりありません。
目の手術を初めて受けられる患者様は、不安なことも多いかと存じます。
特に網膜剥離など緊急性のある眼科手術の場合、いきなりのことで気が動転されることもあるでしょう。
和田眼科では手術だけでなく手術前後の過ごし方を始め、患者様の立場にたって親身に対応しております。
お困りのことがありましたら、何なりとご相談ください。
網膜硝子体手術後の生活についてですが、術後しばらくの保護メガネの着用など大きくは白内障手術後の過ごし方と違いはほぼありません。
大きく異なるのは黄斑円孔や網膜剥離の手術でガスを入れた場合です。
復位させた網膜を安定させるために数日間、数日間うつぶせで安静にしていただく必要があります。
不自由なこともあるかと思いますが、この姿勢も大切な治療の一つですのでご理解ください。
また、黄斑円孔や網膜剥離の手術でガスを入れた場合、しばらくは水の中を覗いているような感じに見えたり、細かい黒い点が見えたりします。
これらは次第に少なくなっていき、時間とともに改善し最後には消えていきます。
症状にもよりますが、術後視力は安定するまで半年から1年ほどかかります。
術後の過ごし方などの部分に関しても、懇切丁寧にその都度対応しておりますのでご安心ください。
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