ICL適応が難しい方、手術のリスク

ICLが原則として非適応となる ICL適応が難しい方

  • 視力、見え方に影響する目の病気を指摘されている方
  • 緑内障体質の方
  • 目の前房深度が浅い方
  • 乱視が強い方、円錐角膜などの角膜不正乱視や角膜混濁が指摘されている
  • 目の打撲リスクが非常に高い方
  • 手術後の光の見え方などに非常にこだわりの強い方

ICLは「レンズを足す」ことで近視や乱視などの矯正を行う方法なので、角膜が薄いためレーシックを受けられない方でも手術が可能なように、矯正量の限界がほぼありません。

しかし、角膜と水晶体の距離(前房深度)が浅い方は、緑内障などの危険性があるのでICLには適しません。

角膜・中間透光体・網膜の異常や角膜不正乱視・強度乱視の方の場合も、安定した裸眼視力の回復が難しいため、ICL治療に適さない場合があります。

見え方に影響する目の病気を指摘されている方は、基本的にはICL治療が非適応となりますので、ご了承ください。

ICL手術のリスク

  • 急性緑内障発作などの眼圧上昇
  • 白内障
  • 角膜内皮細胞減少
  • 近視矯正度数の度数ずれ
  • 乱視矯正の軸ずれ

ICL(眼内コンタクトレンズ)は非常に安全性の高い生体適応性の優れた有水晶体眼内レンズですが生体にとっての異物を挿入する手術です。

非常に稀ですが眼圧上昇をきたしたり、水晶体混濁を起こすことがあります。

当院では複数回、念入りに目のデータをとり、より正確性の高い治療をめざしておりますが、目のデータを100%完全に矯正治癒することは困難で、近視や乱視が残る可能性があります。

ICL手術によって裸眼視力1.0付近を目指しますが、残った乱視や角膜、網膜、硝子体や年齢による老眼の状態、視機能の状態によっては、遠見の視力1.0が出ないなど視力のバランスに欠ける可能性もありますのでご理解ください。

また、格闘技など頭部に強い衝撃を受けるスポーツ選手の場合、衝撃でレンズがずれてしまい、再手術が必要になる場合もあります。

ICL手術後も、強度近視に伴う網膜状態は不変のため、定期的検診は必要ですし、術後の炎症やレンズが合わない場合、網膜剥離、白内障、眼圧上昇、緑内障などの眼病出現時は当院または他院にてICLを抜去の上、眼疾患治療が必要となります。

ICLを抜去する手術は無料ですが、状態に応じた眼科の治療には費用がかかります。

手術にはそれぞれ長所と短所が必ずあります。

特に眼科の手術は、数値を単純計算し機械で物品を大量生産するようなベルトコンベアー的な方法、考え方で行うものではありません。

あくまでも目の状態と患者様ご本人の意思を尊重し、綿密な術前検査に基づき決めていきますので、少しでも不安や疑問点がありましたら遠慮なくご相談ください。

ICLと他の近視矯正との比較についてはコチラ

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