白内障が進行するスピードとその影響
本来、白内障が進行するスピードは年単位で進むぐらいのかなりゆっくりしたものです。
しかし、進行はゆっくりでも水晶体の濁りは強くなっていき、白内障が改善されることは決してありません。
具体的には白内障の進行によって、次のような症状が現れます。
- 視界がかすむ
- 光が眩しい(羞明)
- 物が二重、三重に見える(複視)
- 暗い所で見えづらい、薄い色が分かりづらい(コントラスト視力の低下)
こうした症状の進行とともに水晶体は透明色から白く、または黄茶色に濁りが強くなっていきます。
それだけでなく、水晶体は白内障進行とともに硬くなっていきます(核硬度の進行)。
白内障の完全な治療は手術による混濁除去しかなく、濁った水晶体を超音波乳化吸引装置で粉砕除去し、透明な人工眼内レンズを代わりに移植することが必要です。
核硬化が進んでいる場合、より硬い水晶体を超音波で粉砕除去しなければならないので、よりたくさんの超音波エネルギーを使う必要があり、患者様の目の組織にかける負担もより大きくなってしまいます。
簡単に言えば、白内障の手術リスクが上がってしまうということです。
また通常の場合、白内障の進行状況は次のように分類されます。
- 未熟白内障
- 成熟白内障
- 過熱白内障
ところが白内障を長い間放置し重症化すると、水晶体が完全に真っ白になるだけでなく 一部が溶けてきて、水晶体が膨らんできます(水晶体膨潤)。
これを「膨隆白内障」といいます。
この状態まで白内障が進行してしまった場合、水晶体の一部が溶けてきているために白内障手術のリスクはかなり大きくなってしまいます。
当院の治療方針と目のチェックリスト
和田眼科では、このような成熟白内障や過熱白内障、膨隆白内障の患者様が数ヶ月に一回、多い時には月に数回来られます。
なかには他院で白内障手術を断られたという方もいらっしゃいます。
我々白内障手術眼科医は、このような難しい白内障手術症例でも全力を尽くし、患者様にとって最大限の良い結果が得られるよう尽力いたします。
幸い治療機器の進歩と手術手技の確立もあり、以前に比べれば難しい白内障手術症例に対しても適切な対処ができるようにはなってきています。
ただ、進行してしまう前の段階の白内障の方が、より安全かつ短時間で手術を出来る可能性が高いのも事実です。
白内障手術は、ほとんどの方が一度は行う手術であり、避けて通ることはできないといっても過言ではありません。
白内障が進行している間のご不便な状況や生活上のリスク、白内障が進行しきってから手術を受けることによるリスクを考えた場合、適度なタイミングで白内障手術を受けられた方が、肉体的・経済的・精神的あらゆる角度から見ても患者様の負担をより少なくできると言えます。
下記に白内障の簡易チェックリストがありますので、少しでも気になる場合は早めに眼科専門医を受診することをおすすめします。
白内障の簡易チェックリスト
- 天気の良い日にはまぶしくて困ることが多い
- 明るいところと暗いところで見え方に差がある
- 光をまぶしく感じることが増えた(対向車のヘッドライトや外灯など)
- 夜間の光がまぶしくて運転などがやりづらい
- 老眼鏡をかけても新聞や本が読みづらくなった
- 長時間本を読むのがつらくなってきた
- 距離感に不安を感じて、階段の上り下りなどが怖い
- 最近目がかすむ、ぼやけることがある
- パソコンや携帯が以前より見えづらい
- ゴルフやテニスなどスポーツが以前よりやりづらくなった
- 外出して知人に会っても気づきにくくなった
- ものが二重に見えたりして、家事がやりづらい(複視と言われる状態)
- 視力が以前より低下した(メガネやコンタクトレンズを変えても改善しない)
- 両目の視力に差があって、疲れやすくなった


