眼科ブログ

動体視力・目の老化と車の運転について

当院は、阪神甲子園球場から2駅離れた今津駅前の眼科クリニックです。

プロ野球の阪神タイガースが18年ぶりの優勝を飾り、サッカーのJリーグではヴィッセル神戸が首位をキープするなど、最近兵庫県にフランチャイズを置くプロスポーツの活躍が目立っています。

スポーツの世界、特に球技において、「動体視力」という言葉がよく使われていることは、ご存じのとおりと思います。

今日は、動体視力・目の老化と車の運転について、少しまとめてみようと思います。

「視力」と「動体視力」の違い

視力というと、眼科や健康診断などで「Cの字」が切れている方向を、「右」「左」「上」「下」で答える検査をイメージされることでしょう。

この「Cの字」は、正確には「ランドルト環」と言うのですが、この検査で測定する視力は、厳密には「静止視力」と呼びます。

一方、「動体視力」は、ボールなど動いている物体の軌跡や回転などを、視線を外さずに識別する能力のことです。

つまり、「視力」と「動体視力」は、全く別の能力ということになります。

 

また、「視力」は、眼球を構成する角膜・水晶体・網膜の機能が、それぞれ正常に働いているかどうか、その状態で基本的には決まるものです。

一方、「動体視力」は、眼球の状態よりも脳や神経の働きで、決まってくる部分が大きいと言えます。

日々のトレーニングや競技経験のなせる業、と言い換えてもいいでしょう。

例えば、少し古い話ですが、元ヤクルトの古田選手をイメージするとわかりやすいかと思います。

メガネをかけたキャッチャーとして活躍されたことを見ても、「視力」と「動体視力」は別の能力であることがわかります。

「視力」と「動体視力」の共通点

「視力」と「動体視力」は別の能力ですが、目から入った情報が視神経を通じ、脳で処理されて体の動きに反映されることに、変わりはありません。

したがって、個人差はありますが、加齢による「視力」の衰えとともに、「動体視力」の衰えも避けがたいと言えます。

見えづらさを抱えて日常生活を過ごしていると、「視力」だけでなく「動体視力」にも影響が出る可能性があるため、階段を踏み外すなどのケガにも繋がりかねません。

 

例えば、運転免許を更新する際には、普通免許の場合、「両目で0.7かつ片目0.3以上(片目が0.3未満の場合、もう片方の目で0.7以上)」の視力が必要です。

しかし、安全な運転をするためには、通常の静止視力だけではなく、動体視力や夜間視力も大切になります。

加齢とともに、これらの機能が衰えるだけでなく、白内障や緑内障・加齢黄斑変性など、眼病により視機能が低下している場合も少なくありません。

なかでも、白内障と診断された方が運転免許を更新する際、白内障手術を受けるタイミングはとても重要と言えます。

運転免許更新と白内障手術を受けるタイミングについて

 

白内障手術を受ける場合には、運転免許更新だけでなく、手術後のライフスタイルを考えた眼内レンズ選びが大切です。

白内障手術自体は日帰り手術で、通常短時間で済むものですが、術前・術後を含めると治療に必要なトータルの日程は、結構幅があります。

当院では白内障手術無料説明会、眼内レンズ無料説明会も定期的に開催しています。
わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。

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