眼科ブログ
昨日から2021年の診療を開始し、午後からは白内障を中心に手術を行いました。
今年もスタッフ一同、「心を込めたチーム医療」で患者様の健やかな生活と豊かなアイライフに貢献してまいります。
昨日の例ではないのですが、先月に小瞳孔の白内障手術の症例がありました。そもそも瞳孔というのは、虹彩で形成されている黒目の部分のことを指します。明るいところでは小さくなることで目の中に入る光を少なくし、暗いところでは大きくなることで光を取り入れ、ちょうどいい見え方ができるように調節してくれる機能を果たしています。
この明るさに応じて瞳孔の大きさが変化するのは自然に行われるのではなく、脳からの指令で自律神経が働くことによって行われます。自律神経の乱れは体のさまざまな器官に悪影響を及ぼしますが、目も例外ではありません。つまり加齢や糖尿病などの生活習慣病で自律神経の働きが悪くなってしまうと、瞳孔の働きも悪くなってしまうのです。具体的に何ミリから小瞳孔と決まっているわけではないのですが、瞳孔が開きにくくなっている場合のことだとご理解いただければと思います。
通常、白内障手術は安全に手術を行うため、瞳孔を大きく開いて行います。この時、何らかの原因で小瞳孔、瞳孔が広がりにくい場合は追加処置を行うケースがあります。いくつか瞳孔を拡張する方法がありますが、当院ではなるべく術後の瞳孔の拡張を少なくすることに注意を払っています。なぜなら白内障手術は手術当日だけでなく、前後も含めて過ごし方が大切ですから、なるべく体の負担が少ない状態、過ごしやすい状態が大事と考えているからです。
小瞳孔だけであるならそれほど通常より時間がかからないケースがほとんどですが、そこに末期の成熟白内障など複数の難しい条件が加わった場合、医療技術や医療機器が進化しているとはいえ、やはり手術には少なからずリスクが伴います。小瞳孔かどうかということはご自分では分かりづらいことですので、目の状態を説明する時、そのあたりも踏まえて安全に手術を受けていただくためにお伝えするようにしています。ご参考になれば幸いです。
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