緑内障は完治するのか? 早期発見と治療継続の重要性について
「緑内障と診断されたのですが、治りますか?」という質問は、外来で患者さまからよくいただく質問のひとつです。
結論から申し上げると、高度に発達した現在の医学をもってしても、緑内障によって失われた視野や視神経を元に戻すことはできません。
その意味では、「完治する病気」とは言い難いのが現状です。
だからといって、悲観する必要はなく、緑内障は早期に発見して適切な治療を継続することで、視力を維持できる病気といえます。
今日は、緑内障の早期発見と治療継続の重要性について、少しまとめてみようと思います。
緑内障とはどんな病気?
緑内障は、何らかの原因で目と脳をつなぐ「視神経」がダメージを受け、徐々に視野が欠けていく病気です。
初期には自覚症状がほとんどなく、「健康診断で指摘された」「眼底検査で異常が見つかった」「家族に緑内障の人がいるので、一度検査に来た」といったきっかけで、発見されるケースが少なくありません。
視野の欠損はゆっくり進行するため、かなり進行するまで気付かないのが特徴です。
なぜ完治が難しいのか
緑内障でダメージを受けた視神経は、現在の医療では再生できません。
たとえば、腕や足の傷は治ることがありますが、視神経は一度ダメージを受けると回復しない組織です。
そのため、「失われた視野を取り戻す治療」ではなく、「これ以上悪くしない治療」が緑内障治療の基本になります。
だからこそ、早期発見と継続治療が視力を維持する上で、とても重要です。
緑内障治療の目的は進行を止めること
現在、緑内障治療で最もスタンダードな方法は眼圧を下げることです。
眼圧を下げることで視神経への負担を減らし、病気の進行を抑えることができます。
主な治療法は、次の通りです。
1.点眼治療
最も一般的な治療法です。
毎日決められた回数の点眼を継続することで眼圧を下げます。
2.レーザー治療
点眼だけでは十分な効果が得られない場合や、点眼本数を減らしたい場合に選択されることがあります。
3.手術治療
進行が早い場合や眼圧コントロールが難しい場合には、手術によって眼圧を下げることがあります。
近年は低侵襲な緑内障手術(MIGS)も普及し、患者さまの負担は以前より軽減されています。
和田眼科グループでは、今津本院・夙川分院ともに、上記の3つの治療法に対応しています。
点眼をやめるとどうなる?
症状がないため、「見えているから大丈夫」「眼圧も下がったので治ったのでは?」と考えて、点眼を中断してしまう方がいます。
しかし、緑内障は高血圧や糖尿病と同じように、長期間の管理が必要な慢性疾患です。
自己判断で治療を中断すると、知らないうちに病気が進行し、失われた視野は元に戻りません。
症状がなくても、定期的な通院と治療継続が大切です。
緑内障の早期発見が何より重要
日本人の失明原因の上位を占める緑内障ですが、適切な治療を受けている方が失明に至るケースは決して多くありません。
問題なのは、「気付かずに進行していること」です。
特に40歳を過ぎたら、一度は眼科で検査を受けることをおすすめします。
また、家族に緑内障の方がいる方、強い近視がある方、健康診断で視神経の異常を指摘された方は、特に注意が必要です。
まとめ
緑内障は現在の医療では完治が難しい病気です。
しかし、適切な治療を続けることで進行を抑え、視機能を維持することが可能になっています。
症状がなくても定期検査を受け、早期発見・早期治療につなげましょう。
診察や検査によって、ご自身の目の状態を正しく知ることが、視力を守る第一歩になります。
わからないことがありましたら、ご相談ください。

