眼科ブログ
「近視だから老眼にならないと思っていた」「最近、遠くも近くも見えにくい」といったお話を、中高年の患者さまからうかがうことが増えています。
強度近視・老眼・白内障はそれぞれ別の現象ですが、実は密接に関連しています。
今日は、この3つの関連性について、少しまとめてみようと思います。
強度近視とは、一般的に-6.00D以上、または眼軸(目の奥行き)が長い状態を指します。
特徴としては、「将来的に網膜や視神経のトラブルが増える可能性が高い」「加齢による変化の影響を受けやすい」などがあげられます。
つまり、強度近視の方は単なる視力の問題ではなく、目の構造そのものが変化している状態です。
老眼は、加齢により水晶体が硬くなり、ピント調節ができなくなる現象です。
近視かどうかは関係ないという点が、重要と言えます。
ただし、強度近視の方はもともと近くにピントが合いやすいため、結果として老眼に気づきにくいという特徴があります。
「近視は老眼にならない」のではなく、気づくのが遅くなるだけということです。
白内障は、加齢などの原因で水晶体が濁り、「目がかすむ」「まぶしく見える」「ぼやける」「視力が不安定」などの症状を生じる目の病気です。
一般的に、強度近視の方は白内障が早く進む傾向にあります。
また、水晶体が変化することで近くが見えやすくなり、一時的に老眼が改善したように感じる状態を生じます。
見てきたように、「まだ近くが見える=老眼ではない」は正しくありません。
むしろ、白内障による近視化の可能性があります。
この際、「メガネを変えれば解決する」かといえば、そうではない可能性があります。
なぜなら、根本原因が水晶体の変化なら改善しないからです。
特に強度近視の方は、白内障だけでなく緑内障や網膜剥離のリスクが高いため、40歳以上になれば年に1回以上の定期検査が必須と言えます。
白内障の進行は個人差があるものの、最終的には手術が必要になります。
手術と聞くと身構えてしまう方も多いかもしれませんが、現在は短時間かつ日帰り手術が一般的な治療法として定着しています。
また、手術後の見え方を意識した手術も、可能な時代になっています。
白内障手術では、濁った水晶体の代わりに「眼内レンズ」を入れます。
大きく分けて、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの2種類があります。
それぞれの特徴は、次のように分類されます。
■単焦点レンズ
■多焦点眼内レンズ
多くの場合、強度近視の方はこれまでメガネやコンタクトレンズを長年使用する生活を続けてこられたと思います。
そのため、白内障手術の際に「手術後もメガネ中心の生活を送るのか」「できるだけ裸眼で過ごしたいのか」は、手術後の生活の質に直結することで、ひとつの分岐点になります。
特に中高年になると、「スマートフォンやタブレット」「パソコン」「車の運転」といった距離の異なる視作業に対し、ひとつにしかピントの合わない単焦点ではカバーしきれないことが増えるのが実情です。
多焦点眼内レンズがすべての人に最適というわけではありませんが、仕事や日常で複数距離を見る機会が多い方や、メガネの掛け外しを減らしたい方、スポーツや旅行などアクティブに過ごしたい方など、見える距離を増やしたい方にとっては合理的な選択肢と言えます。
一方、多焦点レンズにはメリットだけでなく注意点もあります。
「単焦点に比べて費用が高い」「夜間のにじみ・ハローグレアがある」「見え方に慣れるまで時間がかかる」「完全にメガネ不要になるとは限らない」などです。
白内障手術は単なる視力回復ではなく、手術後の見え方をどうするかを決める機会でもあります。
そのため、重要なのは患者さまご自身が手術後に希望される見え方に沿った眼内レンズの選択です。
和田眼科グループでは、今津本院・夙川分院ともに、白内障手術や眼内レンズに関する無料説明会を定期的に開催しています。
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