眼科ブログ
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を検討されている方から、よくいただく質問があります。
「普段のメガネの度数は-6.00なのに、ICLの度数は-9.50って言われました。これって合っているんですか?」
結論から言うと、はい、合っています。
ICLの度数がメガネやコンタクトの度数と違うのは、ごく自然なことなんです。
今回は、「なぜ度数が違うのか?」「間違っていないのか?」という疑問に、わかりやすくお答えしていきますので、ご参考になれば幸いです。
まず、いちばん大きな違いはレンズの「置き場所」です。
この位置の違いによって、同じ見え方を得るために必要な度数が変わってくるのです。
たとえば、メガネの度数が-6.00だった場合、同じ視力をICLで得るには-9.00や-9.50といった、より強めの度数が必要になることがあります。
「コンタクトも目にくっつけているから、ICLと同じような度数じゃないの?」と思われるかもしれません。
実際、コンタクトレンズはメガネより少し強めに作られていますが、それでもICLほどではありません。
なぜなら、コンタクトは角膜(目の表面)に乗っているだけで、ICLのように眼の内部まで入っていないからです。
ICLのレンズの度数が、普段使っているメガネやコンタクトと違うのは、レンズの位置や、補正方法がまったく異なるためと、お分かりいただけたかと思います。
「そんなに強い度数にされて大丈夫…?」と不安になる方もいらっしゃいますが、ICL手術では、事前に以下のような詳細な検査を行い、安全に度数を決めています。
患者さま一人ひとりの眼の構造に合わせて、最適な度数を計算しています。
強すぎる、弱すぎるといったことがないよう、細かく調整されているのでご安心ください。
【参考表】メガネ・コンタクト・ICLの度数の目安比較
矯正方法 |
レンズの位置 |
度数の傾向 |
メガネ |
目から約12mm離れる |
弱め |
コンタクト |
角膜に接する |
やや強め |
ICL |
眼内(虹彩の後ろ) |
最も強め |
一方、度数の関係や眼の構造の問題によってICLが不適応になるケースもあります。
以下に主な例を挙げます。
🔸理由:
ICLのレンズには限界があり、それ以上の屈折力を持たせると、設計的・安全性的にリスクが高まります。
🔸影響:
ICL自体は入れられても、術後に網膜の合併症リスクが高く、別の治療法が検討されることがあります。
🔸検査で、内皮細胞が少ないとICLは不適応になることがあります。
不適応の原因 |
度数との関係 |
対応度数の限界超え |
-20D以上など、ICLでカバーしきれない強度近視 |
眼球が長すぎる |
強度近視に多く、合併症リスクが高くなる |
前房が浅い |
小さい眼球に多く、ICLが入らないことがある |
内皮細胞が少ない |
強い度数でレンズが大きくなり、細胞への影響が懸念される |
和田眼科グループでは、今津本院・夙川分院ともに、ICL無料説明会を定期的に開催しています。
「ICLが自分に合っているか知りたい」「どのくらいの度数になるのか気になる」
そんな方は、お気軽にご利用ください。
適性検査も、和田眼科今津本院開院20周年を記念して、無料で行っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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